ここ数年ファッション業界などでよく耳にする「シームレスダウン」。
ダウンジャケットやダウンベストの中綿を仕切っている
縫い目の部分をノーステッチ加工やシームレス加工と呼ばれる
「縫製ではなく、樹脂による圧着加工」で仕切っている、新技術のダウン製品です。
シームレスダウンのいいところ
今までよく見ていた、ダウンコートやダウンジャケットは
仕切りを作るために、縫製をしていました。
縫い目の部分がどうしてもでてきてしまうため、その小さい縫い目の穴から
長年着続けたダウンやフェザーが出てきてしまったり、
温かい空気が外に出ていってしまう原因になっていました。
ところが、シームレスダウンとは名前の通り“シーム”を“レス”しているため
縫い目の小さい穴がありません。
温もりを逃がさず、撥水や防風や軽量化に成功し、中綿が縫い目から出てしまう
などの問題解決にもつながりました。
デメリットもあります。。
シームレスダウンのメリットばかり見ていると、文句なしのように感じます。
ただ、樹脂による圧着加工部分は縫い目が無いという
今までのダウンの弱みをカバーしていますが、その圧着部分には寿命があります。
圧着に使用している樹脂ですがポリウレタンが使用されていることが多く
使用状況や保存状態にもよりますが、約3年ほどで寿命を迎え圧着している部分が
はがれてくる可能性があります。
これは、ポリウレタンの特性で、空気中の水分や熱や紫外線などの影響により
少しずつ成分が分解されるため、避けられない劣化となります。
合成皮革などの生地が劣化してくるのも、このポリウレタンが影響しています。
シームレスダウンのお手入れ
洗宅倉庫にも、シームレスダウンの製品は多くご依頼いただいております。
シームレスダウンが来た場合は、ドライクリーニングせずウェットである
水洗いにてクリーニングさせていただいております。
もし、お手持ちのシームレスダウンがございましたら、洗濯絵表示をご覧ください。
ほとんどのメーカー様がドライクリーニング不可にて表示されています。
着用状態によりましては、クリーニング前にもうすでに圧着部分がはがれている場合がございます。
そういった場合はクリーニングができない場合がございますので
お出しいただく前にご確認いただくことをおすすめしております。
また、クリーニングは新品に戻るわけではなく、汚れを落とすためのサービスです。
ポリウレタンの劣化をもとに戻すことはできないので、時には新品のダウンを買うなど
流行りのファッションを上手に取り入れたいですね。
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