洗濯物の枚数が少ないとき、デリケートな衣類や色移りしやすい衣類を洗いたいときには、「手洗い」がおすすめです。一見面倒そうですが、基本的なテクニックさえ理解しておけば、手洗いは意外と簡単。汚れている箇所を確認しながら集中的に洗うことができるため効率的です。洗濯機を使わないので、お財布に優しいのも嬉しいですね。
◆基本の手洗い方法
手洗いは、[洗い→脱水→すすぎ→脱水→すすぎ(柔軟剤を使用する場合はこの時に)→仕上げ脱水]という手順が基本です。
このうち、「洗い」には、大きく分けて全体洗いと部分洗いの2種類があります。衣類や汚れのタイプによって、さらに以下のようにいくつかの方法に分かれていますので、上手に使い分けて洗いましょう。
【全体洗い】
1、押し洗い
向いている衣類:パンツやニットなど厚手のもの
方法・手順:衣類の汚れた部分が外側にくるようにして四角にたたみます。洗剤液を入れた洗い桶の中にたたんだ衣類を置き、全体に洗剤液がしみこむように、上から手のひらでゆっくり押したり持ち上げたりを30~40回ほど繰り返します。
※しみこんだ洗剤液が繊維の間を行き来することで汚れが落ちますので、衣類をたたみ直したりひっくり返したりする必要はありません。
2、アコーディオン洗い
向いている衣類:スカーフやブラウスなど、薄手でシワになりやすいもの。
方法・手順:洗剤を入れた水の中で衣類を両手で持ち、アコーディオンを弾くように、ふんわりと広げたり縮めたりして洗います。激しく行うとシワになる可能性がありますので、やさしく洗いましょう。
3、振り洗い
向いている衣類:スカーフやブラウスなど、薄手でシワになりやすいもの。
方法・手順:衣類をつまんで、洗剤液の中で前後左右にやさしく振り、泳がせるように洗います。
4、足踏み洗い
向いている衣類:毛布や布団、ラグなど洗濯機に入らないもの。
方法・手順:洗剤液をはった浴槽などに入れて、まんべんなく足で踏んで洗います。滑りやすいので、転ばないように注意しましょう。
【部分洗い】
1、つかみ洗い
向いている衣類:ウール素材のニットなど厚手のもの。
汚れの種類:裾や袖口などの部分的な汚れ。
方法・手順:汚れのある部分をギュッと握ったり離したりを、やさしく繰り返します。
2、もみ洗い
向いている衣類:靴下や綿のシャツなど、シワになりにくく丈夫な素材でできたもの。
汚れの種類:シミ、えりや袖のガンコ汚れ。
方法・手順:汚れた部分を強くこすり合わせたり揉んだりして洗います。
3、たたき洗い
向いている衣類:ブラウスやニットなど、こするとダメージをうけたり縮んだりしてしまうもの。
汚れの種類:シミなどの部分的な汚れ。
方法・手順:洗剤をつけたスポンジやブラシなどで軽くたたいて汚れを落とします。
◆脱水の方法
洗った後・すすいだ後は、脱水します。脱水機を利用してもかまいませんが、ここではそれ以外の脱水方法をご紹介します。
1、押し絞り
向いている衣類:ニットやパンツなど厚手のもの。
方法・手順:手前からくるくると丸めながら、軽く押して水を絞ります。特にニットなど、型くずれが気になる衣類におすすめです。脱水機に入れる前の水切りにも利用できます。
2、手のひら絞り
向いている衣類:絹などデリケートな素材でできた薄手のもの。
方法・手順:手のひらで軽くにぎって絞ります。強く握ってしまうとシワになるので注意。タオルドライを行う前の水切りとしても使えます。
3、浴槽掛け絞り
向いている衣類:毛布や布団、ラグなど洗濯機に入らないもの。
方法・手順:足踏み洗いをした場合の脱水方法です。浴槽のふちに掛けることで水を切ります。
4、タオルドライ
向いている衣類:スカーフやブラウスなど、薄手でシワになりやすいもの。
方法・手順:衣類をバスタオルなどの厚手のタオルの間にはさんで、たたみます。それを上から軽く押すことで脱水します。やさしく脱水できるため、仕上げ脱水に向いています。このとき、布が重ならないようにはさむのがポイント。どうしても重なってしまう場合は、別のタオルを間に入れるとよいでしょう。
◆すすぎのポイント
すすぎは基本的に洗いと同じ方法で行います。ポイントは「常温の水で行うこと」と「水を2回とりかえること」です。
◆柔軟剤を使用したいときは
柔軟剤は、衣類を柔らかくさせたり、ふっくらさせたりしたい場合に使用します。冬場の静電気防止にも役立ちます。柔軟剤を使用するのは、2回目のすすぎが終了した後。水を新しくとりかえて、柔軟剤を溶かし入れたら、その中に衣類を3分間浸します。上から軽く押したり振ったりすると、衣類と柔軟剤がよくなじみます。
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